「あの日 思い描いた景色へ…」

 2013年4月にシングル「ゆれるユレル」で鮮烈なメジャーデビューを果たした現役女子高校生シンガーソングライター"新山詩織"が、2月12日に待望の4thシングル「今 ここにいる」をリリース!

 今春高校を卒業する彼女が、大きな節目に思い描いたこと、決心したこと、不安に思う瞬間をリアルに表現した楽曲!クラレ企業CM「高梨沙羅 登場」篇タイアップソングとしてオンエア中の同曲が、新たな一歩を踏み出す人の背中を押すこと間違いなし!

 歌ネットでは、そんな話題の作品を、いち早くお届けします!

今 ここにいる 作詞:新山詩織
作曲:h-wonder
今は見えなくても 光と影のその隙間に
消えない色を放ち 飛び立つよ
あの日 思い描いた 景色へ
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INTERVIEW
「ライブは大事な瞬間…」

2012年12月にアーティストデビューされて、早くも4枚目となるシングルがリリースされますね。

新山:時間が流れるのは早いです。アーティストデビューとして、「だからさ」をCDにできるなんて思っていなかったし、それから思えばメジャーデビューしてからもう4枚目。すごく嬉しいし、今は「もっともっと前に行かなくちゃ」っていう思いが強いです。

リリース日の2月12日には、高校卒業も目の前ですね。卒業後は、アーティスト一本になるので、今以上に責任感も増しますね。

新山:そうですね。今回の曲は、卒業も控えているので、それに繋がる曲になったと思います。自分から見る大人は、一日の時間を自分で区切って決めている。その中には、学生には分からない辛さや大変さがあると思うし、学生だと許されていたことも、許されなくなる。でも、色々経験して、失敗や大変な思いをした分だけ、自分の力になると思うので、これからが楽しみです。

今回、リリースする「今 ここにいる」のタイトルに込めた思いを教えて下さい。

新山:「これから先、絶対に何があっても、私は私でいるんだ」という率直な思いをタイトルにしました。今回の曲は、女子スキージャンプの高梨沙羅さんが出演する「クラレ」CMタイアップソングの話をいただいて、歌詞を書いたんです。高梨沙羅さんは、私と同い年で、スキージャンプの世界でより大きい場所を目指しているんですけど、お話をいただいた時、スキージャンプについて知らないところもあったので、家に帰って色々調べたんです。

photo_01です。

調べる中で、どんなことを感じましたか?

新山:最初に観た映像が、ちょうど飛ぶ瞬間の映像で、それが圧巻というか、すごく感動したんです。「本当に一瞬なんだ」って。「この一瞬のために、今まで辛いことや泣きたいこと、嬉しかったこともあったんだろうな」って思った時、自分から高梨さんに対して曲を書くというのは、「何か違うな」って思ったんです。

と、言うと?

新山:「頑張れ!私、応援してるよ!」っていうのが、なんか嘘のような気がしたんです。飛ぶ前にスタンバイして待っている時、ゴーグル越しに薄っすら高梨さんの目が見えたんですけど、その目が本当に真っ直ぐで、「この人はひたむきに前を向いている。自分の行くべき場所が分かっている人なんだな」って思って。だから、今回は私が高梨さんになったつもりで、同じ目線から書いてみることにしたんです。

なるほど。同じ目線ということで言えば、新山さんにとっての「一瞬のために頑張っている」その一瞬とはどんな時ですか?

新山:やっぱり、ライブは大事な瞬間だと思います。ライブの時って、普通に考えれば時間は長いけど、気付けばあっという間に終わっているから、私にとっては、それが一瞬と言えると思います。

「ちょっとでもいいから、空が笑いかけてくれたら…」

歌詞は、いつ頃書いたのですか?

新山:昨年の秋です。今回は、ひたすら考えて考えてっていう感じだったので、リビングで書いては消して、消しては書いての繰り返しでした。多分、色んな人が聴いた時に"ちょっと頑張って前を向いてみようかな"って思える、今までにはなかった曲になったと思います。自分自身もこれから前に行きたい気持ちがあるから、それも踏まえた上で書けました。

高梨さんと同じ目線で歌詞を書いてみて、今までと違った感覚はありましたか?

新山:今までは自分自身の気持ちを書いていたけど、やっぱり違う視点で書くことが難しかったです。「どんな言葉で表現しようか」っていうこともあったし、曖昧な気持ちで書きたくなかったから、気持ち悪いかもしれないですけど、高梨さんの画像を印刷して、それを見ながら歌詞を書いたりもしました(笑)。高梨さんもそうだけど、受験で頑張っている人や仕事で頑張っている人の側で、少しでも支えになるような曲になったらいいなと思います。

今までの楽曲と比べても、"光""未来""飛び立つ"など、ポジティブな言葉が目につきますね。

新山:「今は見えなくても、これからきっといい景色はあるだろう」って思えるようになったので、自分の気持ち的にも、今までとは変わってきているところもあるんだと思います。この曲は色んな人に対しての応援歌とまではいかないけど、とにかく届けるという一心で書きました。

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ご自身のなかで、特に気に入っているフレーズを教えて下さい。

新山:最初のAメロの部分です。「昨日どんなに失敗したことがあっても、今日はちょっとでもいいから、空が笑いかけてくれたらいいな」っていつも思っていて、学校に通っている時もそうだけど、一番願っている空の景色なんです。

「背中を押す」っていうことを何度か言われていましたが、新山さんにとって、背中を押してくれる曲は何ですか?

新山:私の場合、自分と同じ心境でネガティブな曲のほうが逆に「頑張れ」って言ってくれるような感じがするんです。寝る前に必ず、BUMP OF CHICKENさんの「Title of mine」を聴いて寝ているんですけど、歌詞が当てはまり過ぎるんです。

高梨さんが出演しているCMはご覧になりました?

新山:はい、観ました。高梨さんの小さい時からの映像もすごくマッチしていて、パッと観た人でも、「いいCMだな」って思うと思います。私の曲もスゥーと入ってくるし、このCMのためにあったかと思えるような仕上がりでした。

「アーティスト・新山詩織として観てもらえるように…」

カップリングには、The Birthdayの「ピアノ」をカバーされていますね。

新山:チバユウスケさんの音楽と高1で出会ってから聴いていた曲で、本当に大好きな曲なんです。The BirthdayやROSSO、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの楽曲の中でも、特にしっとりとした曲調だから、そういう意味でもひっかかっていた曲でもありました。今回、「今 ここにいる」と並んだ時のことを考えた上で、「この曲やりたいです!」って話をして、やることになったんです。

どんなことを意識して、カバーされましたか?

新山:この曲は、チバさんの声で成り立っている曲なんです。それを「男性ならまだしも、女性が歌ったらどんな風になるんだろう?」っていうのが頭を巡っていました。今回のアレンジは、アコギメインでやったんですけど、アコギの音と自分の声が曲の雰囲気とすごく合ってたし、原曲の音の雰囲気を壊さず、自分らしさを出せたかなと思います。

カバーする時は、歌詞をじっくり読まれるのですか?

新山:もちろん歌詞をじっくり読んでから、歌っています。初めて曲を聴いた時は、不思議な気持ちになって、「この歌詞の世界がどこかに存在するんじゃないか」っていう感じがあって、別の世界に連れて行ってくれて、そこで音楽を聴いているような状態でした。

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確かに、とても独特の世界観ですよね。

新山:チバさんが実際、どんな思いで歌詞を書いたのかは分からないけど、今までただ好きというだけで聴いていたのが、カバーしたことで、チバさんの歌詞や声、音の深くにほんのちょっぴりだけど触れた気がします。The Birthdayファンもどこかで耳にすると思うけど、良いも悪いもたくさん感じ取る人もいるだろうし、今まで知らなかった人は、この曲を聴いて、私がチバさんの楽曲と出会った時のように、そこからどんどん音楽を聴いてもらえたらいいなと思いますね。

4月には、ワンマンライブツアーも決まりましたね。

新山:ツアーは、デビューイベントの時と同じ会場なんです。あの時は、興味本位で観に来てくれていた人がほとんどだと思うんです。今回のワンマンは、自分の曲を聴いてくれた人たちが集まってくると思うから、その時はもう私自身卒業もしてるし、ちゃんとアーティスト・新山詩織として観てもらえるように頑張りたいですね。今までのライブは、自分の感情を吐き出して、ギターを弾いて歌っているだけだった気がするから、もっとお客さんとコミュニケーションを取れるように、楽しんでもらえるようなライブにしたいと思っています。

それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。

新山:ちょっとでも私のことに興味がある人がいたら、ライブを観に来てもらえたらいいなって思います。とにかく、これから私もどんどん前に行きたいと思うので、皆さんにたくさん曲を届けられるように、頑張ります!