「一度きりの人生を後悔はしないよ…」

 現在、放送中のTBSドラマNEO「放課後グルーヴ」の主題歌を歌い、注目を集めている“加藤ミリヤ”が、同ドラマ主題歌「EMOTION」を6月26日にニューシングルとしてリリース!

 “感情のままに身体が動く事への喜びを感じてもらいたい…”ダンスの楽しさや喜びだけではなく、愛や勇気をも与えるドラマティックなダンスナンバー!自分らしく生きることが難しい現代人の心に響くこと間違いなし!

 歌ネットでは、そんな話題の作品を、リリース前にいち早くお届けします!

EMOTION
作詞・作曲:Miliyah
踊る君の鼓動
一度きりの人生を後悔はしないよ
gotta feel emotion
gotta show you emotion
もう怖がらないで わたしだけの今を
止めないで 輝ける
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INTERVIEW
「ダンスは“感情表現の一つ”」

まず、タイトル「EMOTION」に込めた思いを教えてください。

ミリヤ:感情を表現することに対して恐れない勇気、との思いを込めてつけました。この曲は、中学校の授業でダンスが必修化されたことで奮闘する体育の先生と生徒を描いたドラマ「放課後グルーヴ」の台本を読んで、書き下ろしました。

具体的にどんなことをイメージして作られたのですか?

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ミリヤ:ドラマの話と共に、私の書き下ろした楽曲を課題曲にして踊るダンスコンクールが企画されていたので、リズムを4つ打ちにしてダンスになじみがない人でも踊りやすいように意識しました。DAISHI DANCEさんとは、これまで何度かアルバムで一緒にやっていたので、“シングルでも一緒にやってみたい”と思って、今回トラックをお願いしました。

昨年リリースし、ヒットした「HEART BEAT」にも通ずるメッセージを感じます。ダンスナンバーはご自身のルーツですか?

ミリヤ:今回、ドラマ制作の方たちは「HEART BEAT」を聴いて私を選んでくださったそうです。「SAYONARAベイベー」「Love Forever」もそうですが、いわゆる4ビートの曲は自分が得意としているので、ルーツといえるかもしれないですね。

ダンスナンバーの魅力ってどこだと思いますか?

ミリヤ:やっぱり、ライブで盛り上がれるところですね。私もパフォーマンスとしてダンスを取り入れているし、ライブに来る人はみんなと盛り上がりたいと思って来ているので、ライブでは必要不可欠な要素ですね。

歌詞は、どんなことを意識して書いたのですか?

ミリヤ:サビを一番分かりやすくするために、“踊る”“鼓動”など言葉として入ってきやすいワードを使って、英語も辞書をひかなくても分かるようなワードを選びました。あと、今の若い子たちは、思っていることや言いたいことを我慢して、周りの空気を読もうとする風潮があるので、“自分の中から湧き上がってくる感情をもっとみんな感じて!”って思いで書きました。

なるほど。

ミリヤ:私は、ダンスは“感情表現の一つ”だと思っているんです。だから、必修という形で強制的でもダンスをやるようになって、自分の思っていることを表に出すことが出来るようになっただけでも変わっていくと思うんですよね。明日、明後日、未来がどうのこうのっていうよりも、今、この瞬間を最高の瞬間にする。そのために“自分の感情に正直に生きる勇気が必要なんだよ”っていうメッセージが伝わったらいいですね。

「一度きりの人生、本当にそれでいいの?」

今回の曲でも“この時代”という言葉がありますが、ミリヤさんはよく“時代”という言葉を使われますよね。

ミリヤ:そうですね。特にデビューした頃は“ニュージェネレーション”って言われることが多かったので、“世代や時代で感じることを歌にしたい”という思いが常にありました。今の時代はSNSがあって自分で声を発する機会が減った分、簡単に文章に出来るようになった。それはそれで便利ではあるけど、“もっと人と人とを肌で感じる機会があればいいな”ってずっと思っています。

曲の中で“君”という存在が出てきますが、君との関係性はどんなイメージで書かれたのですか?

ミリヤ:私の中では恋愛対象になる人物をイメージして書いたんですけど、それが人じゃなく、自分の目標や夢でも当てはまると思います。人は絶対に一人では生きていけないと思うし、迷っている時には絶対に誰かが支えてくれる。それが見えない時もあるから“君はどこにいるの”って書いたんですけど、自分を導いてくれる誰かは必ずいる筈なんです。

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“一度きりの人生を後悔はしないよ”とありますが、後悔しないようにするためにどんなことを意識していますか?

ミリヤ:やっぱり一番は“人生一度きり”って思うことですよね。私の場合は、やらないで後悔するか、やって何かが起こって後悔するかを天秤にかけて、どちらがいいかを考えて選ぶようにしています。

でも、若い子たちにその判断は難しいかもしれないですね。

ミリヤ:今の若い子は“大丈夫だよ、付いてきなよ”って言ってくれる人を待っていると思うんですよね。だから自分は、そういうみんなにとってのアイコンでありたいなとは思いますね。

「EMOTION」で、特に気にいっているフレーズはありますか?

ミリヤ: 2番に“こんなはずじゃなかった”ってあるんですけど、今のこの瞬間もそう思っている人はいると思うんですよ。自分のビジョンや夢を描いても、実際に蓋をあけてみたら、こんなもんだったのかって。たとえば英会話をやろうと思っていても、今年もまた出来なかったみたいな。

みんなそうですよね。

ミリヤ:“本当にそれでいいの?”って言ってくれる人って意外といないので、だから私が言ってみました(笑)。でも、これは自分にも問いかけていて、“目を閉じる”ことは“悟る”という感覚で、“諦める”ともとれるし、逆に“いや、これじゃダメだ”って発起するようにもとれるようにもしています。

「EMOTION」は、どんなシーンで聴いてもらいたいですか?

ミリヤ:これから暑くなっていく季節に合うと思います。夏の海に行く時とか夏を感じる日中とか。あと、意外と夏の夜でも聴きたくなると思うので、ぜひ夏の夜に外で聴いてもらいたいですね。

「悲しい時、辛い時こそ音楽を聴きたくなってしまう…」

歌詞を書く時に大切にしていることは何ですか?

ミリヤ:飾らない、気取らない、嘘つかない、です。3枚目のシングル「ディア ロンリーガール」で、自分が本当に思っていることをそのまま歌詞にしたら、同世代の子たちが注目してくれるようになったので、それからは、自分が言うべきだと思ったら言うようになりました。あと、上から目線では書かないっていうことは決めています。あくまでも、寄り添うように、抱きしめるように書くようにしています。

そう思うようになったのは、ご自身がそういう歌詞に出会った経験からですか?

ミリヤ:そうですね。私の世代が聴いてきた音楽は、宇多田ヒカルさんやaikoさん、椎名林檎さんなど女性アーティストが自分の気持ちを素直に歌詞にすることが当たり前だった時代だったんです。特に浜崎あゆみさんが時代のアイコンで、みんながこっそり抱えている孤独をはじめて言ってくれた感覚はありましたね。

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確かにあの時代から歌詞の内容が大きく変わりましたよね。

ミリヤ:やっぱり、歌の中にメッセージを求める人は多いと思うし、悲しい時、辛い時こそ音楽を聴きたくなってしまう。音楽も一緒に泣いてくれるみたいな感覚があるんですよね。

これまで音楽に対して、自信をなくした経験はありますか?

ミリヤ:もちろんありますよ。音楽はジャンル化されるから、キャラクターは違うのに、似た売り出し方をされたり、同じように見られることに対して納得がいかないこともありました。あとは、私が曲も書いていることを知らない人も未だにいるので、シンガーソングライターとして、世の中に認識してもらうことも目標のひとつですね。

では、アーティストとして喜びを感じる瞬間はどんな時ですか?

ミリヤ:自分のライブで自分の歌をファンの子たちが歌っているのを見た時ですね。ライブの時、ファンの子たちが毎回、全会場で私の曲を選んで替え歌をアンコールの前で歌ってくれるんですよ。

まさにアーティストとして冥利に尽きますね。

ミリヤ:ちなみに、自分に酔いしれたい時は「歌ネット」を見るんです(笑)。自分で歌詞を書いているから、10代の時に書いた歌詞なんかを見て、“あ、いい歌詞かも”って思ったりもして、 “よし!もっといい歌詞を書こう”って勇気をもらっています(笑)。

コラボやサンプリングをはじめ、色々なことに挑戦されていますが、精力的にやれる源はどこにあるのですか?

ミリヤ:“加藤ミリヤに対する興味”だと思いますね。加藤ミリヤがこれをやったらどうなるんだろう?って興味が湧いたことはやるようにしてるし、たとえば、(清水)翔太とこういう曲をやったら面白いんじゃないか、とか。サンプリングに対しては、色んな意見もあるけど、自分が素晴らしいと思っている曲を伝えたいと思ってやっています。

それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。

ミリヤ:いつも私の歌詞を検索してくれてありがとうございます。私もみんなと同じように歌ネットを使っているし、自分の書いている歌詞を知りたいと思ってくれる人がいると思うだけですごく救われます。私たちは色んな姿形、ものの見方、考え方があるけど、一つの曲を同じように感じられるだけで繋がっていると思えるので、いつも“ありがとう”って思っています。