“今日思ったことを今日歌う”リアルタイム・シンガーソングライター“高橋優”が、自身の誕生日にもあたる12月26日に7曲入りアルバム「僕らの平成ロックンロール②」をリリース!

 すでにライブでも話題を呼んでいる問題作「ボーリング」をはじめ、シングル並みの新曲7曲を並べた一枚!剥き出しの感情をありのままに綴った歌は、聴いた人の心を一度掴んだら離さない!

 歌ネットでは、そんな話題の作品を、リリース前にいち早くお届けします!

  
——インディーズ時代に「僕らの平成ロックンロール」をリリースしていますが、今回は、②ですね。
高橋:②とすることで、前作「僕らの平成ロックンロール」もあるよ、っていう意味もあるんですけど、今回のアルバムは、3年前に作った「僕らの平成ロックンロール」の雰囲気にすごく似ているな、と思ったんです。だから、聴き比べてもらうのもいいし、何より自分のありのままを出せたアルバムになりました。
——これまでメジャーで出したアルバムとの違いを挙げるとしたら、どんなところでしょうか?
高橋:タイアップの話をいただいて曲を書くことがあったり、誰かのペースで音楽をやっている雰囲気になっている気がしたんです。攻めの自分じゃなくて、守りの自分になってきている。それってすごく良くないことだな、と思って。
—— なるほど。
高橋:「僕らの平成ロックンロール」を作った時は、ただただ衝動的に曲を書いて、歌いたいことを歌って、終わり!みたいに、自分のやりたいことが出来ていたんです。だから、今回は3年経った今の自分が本当に歌いたいことを歌わせてもらえたので、そこが大きく違うところですね。
——そういう意味では、“原点回帰”とも言えると思いますが、高橋さんにとって原点とは何でしょうか?
高橋:自分自身が音楽を面白がることです。仕事や義務として音楽をやっていたら、音楽を楽しんでいる人たちと共感出来ないと思うんですよ。僕自身が歌詞に励まされて、音楽に生活の光を見出して生きてきた人間なので、作る側になったからといってそこを変えるんじゃなくて、作りながら楽しむし、面白がる。それが原点です。
——これまでどんな歌詞に励まされたのですか?
高橋:僕が中学時代にB'zの稲葉さんがソロアルバム「マグマ」を出したんですけど、そのアルバムに「冷血」っていう曲があって、“きみはきみの思うように生きろ ぼくはぼくのしたいようにしたい”“自由とはぼくだけに都合いいことでしょう”っていう歌詞が出てくるんですよ。その歌詞が、僕の中では革命的で。
——と言いますと?
高橋:とっても自分勝手じゃないですか。B'zの稲葉さんと言ったら、誰がどう見たってカッコよくてカリスマ的存在なのに、ソロで歌っている世界は、すごく弱々しくて投げやりで悲しげで、あまりカッコいいとは言えない男なんですよ。でも、僕にとってはそれがカッコ良かったし、共感出来たんですよね。加えて、たまに“だけど希望があるんだよ”って歌われるとホロっとくる。そういうところにすごく励まされていましたね。
——今回のアルバムは、プロデューサーの箭内さんと色んな話をされたみたいですね。
高橋:僕は、“クリエイティブ合戦”と呼んでいるんですけど、今回で言えば、箭内さんから“ジャケットは自画像で行ってみたら?”って言われたので、それに対して僕が“自画じゃなくて、自我にしたかったので、鏡を見ないで書いてみました”って書いたものを渡したんです。そしたら、箭内さんが“面白いね。じゃあ歌詞カードも手書きでいくか”っていう返しが来て(笑)。そういうやり取りが次から次へと交わされていきました。
——「ボーリング」は、“面倒臭ぇ!”との歌詞が印象的ですね。
高橋:この曲は、箭内さんとのラジオ番組の企画がきっかけだったんです。収録中に即興で曲を作ることになって、新聞を読んだり、最近起こった事件をインターネットで調べたりして作っていたら、“面倒臭ぇ!”って出てきたんです。そのフレーズを家に持ち帰って作ったら、こんな曲になりました。
——こういうタイプの歌は、ご自身が書いた意図と違う捉え方をされることもあると思いますが。
高橋:受け取り方は、とにかく自由であってほしいんです。“面倒臭ぇ!と歌われたからやる気がなくなりました。どうしてくれるんですか?”と言われても僕は答えられないし、“面倒臭ぇ!と言われて元気が出ました。ありがとうございます”と言われても、“恐縮です”としか言えない(笑)。“こんな歌があるんだ”“こんなことを30間近の男が歌っててもいいんだ”って、世界をプラスに捉えてもらえたらと思います。
——高橋優さんは、現実的な考え方をする方なのかなって思っていましたが、世界や人類などのワードも使われているので、実はロマン溢れる方なのかも、って思ったりもします。
高橋:僕はハッピーエンドで終わる映画も好きだし、メルヘンチックな話やフワフワしたものも嫌いじゃないんですよ。でも、僕がそれを歌ったとしたら、“この世界は、こんなにも素晴らしくて最高でみんな幸せになれるんだよ。今はクソだけど…”ってどうしても書いてしまう。どっちもが共存しているような気がします。
——では、アーティストとして、一番喜びを感じる瞬間ってどういう時ですか?
高橋:曲が出来た瞬間とライブでそれを届けられた瞬間ですね。たとえば、「夜明けを待っている」という曲が出来ました。で、“やったー!”ってすごく喜ぶんですよ。それからは、届けて行く作業になって、聴いてもらえると“やった!聴いてもらえた”って。その2つの喜びが自分を支えている気がします。
——高橋優さんの歌詞には、“笑顔”というワードがよく出てきますよね。
高橋:地球上で笑う生き物って人間だけなんですよね。だから、笑うことに人としての意味があると思うんです。脳内では、喜んで笑っている時と悲しんで泣いている時に出ている分泌物ってほとんど同じらしいんですよ。だったら、笑っていたほうが楽だし、面白いものを見て笑ったり、喜んでいる人の顔が、僕は好きなんです。
——「微笑みのリズム」に“3年先じゃなく3分後の君はどこで何をしてるだろう?”というフレーズがありますが、高橋優さんを象徴しているフレーズだと思います。
高橋:“来年の事を言えば鬼が笑う”っていう言葉になぞらえたかったんです(笑)。計画を立てたってほとんどその通りには行かないし、逆に思い通りに行くつまらなさもあると思うので、行き当たりばったりで、本末転倒のところでいい発見があったりするのが好きなんですよ。“3分先も今と変わりませんよ”って突っ込まれたら、“3分先変わらないんだったら、3年先も変わらないぞ”って言い返します(笑)。
——アルバムでオススメの曲や注目してほしい点はありますか?
高橋:「発明品」と「I LOVE YOU」は、前進できたというか、新しい試みが出来たので、アルバムを象徴していると言っても過言じゃないと思います。今までは、言葉を詰めてキーを上げてギャーギャー喚くほうが自分らしい、って思っていたんですけど、その固定概念を覆せたのが「発明品」です。歌詞も、単語をパズルみたいにハメて作ったので、自分にとってはこの曲が「発明品」なんです(笑)。「I LOVE YOU」は、こんなに真っ直ぐに愛や君に対して、真摯に向き合って歌った歌はなかったので、今までで一番歩み寄れた曲になっていると思います。
——普段、どのような流れで曲作りをされているんですか?
高橋:ボイスレコーダーとメモ帳も用意して、ギターを弾いて歌いながら書いていく。それをずっとやっている感じです。
——詞を書く上で大切にしていることは何ですか?
高橋:以前は、自分に嘘がないように、とにかく掘り下げて本心だけで書くことを意識していたんですけど、今は、自分がワクワクするように書いています。こう書いた方が面白い、とか、こう書いた方が自分でもっと歌いたくなる、とか。何度も歌いたくなるものを意識しています。
——歌詞の面で影響を受けたアーティストや作家は?
高橋:先ほども話に出たB'zの稲葉浩志さん、あとは吉井和哉さんです。今回のアルバムで言えば、制作中は山崎ナオコーラさんの本をよく読んでいました。
——歌詞を書くことは、高橋優さんにとってどのようなものですか?
高橋:自己表現の全てです。日常生活では、自分の思いを器用に話せる方じゃなくて、たとえば、ラジオだったらラジオ用の自分がいるし、取材だったら、取材用に自分がいる。だから、家族さえも僕の本音を知りたければ、歌を聴くしかない。そういう意味で、歌詞に込めている思いは、人生そのものぐらいに思っています。
——高橋優さんの映画好きは有名ですが、音楽にプラスになっている点はありますか?
高橋:映画には起承転結があって、自分も曲を作る時に物語とまでいかなくても、こういう風な風景、とか、映画だったらこういうシーン、って思いながら曲を書くことが結構あるので、随分反映されていると思いますね。僕は映画の魅力は、やっぱり映画館に行くことだと思っているんです。でも今は、DVDやブルーレイ、レンタルなどもあって、一般的な映画の概念が変わりつつあると思います。
——同じように、音楽の形態もどんどん変わってきていますよね。
高橋:CDを買うのか、ダウンロードにするのか、ツールが増えれば増えるほど、人は悩まなくちゃいけなくなる。昔は、音楽を聴きたかったら、カセットテープだけ、テレビだったら、あの番組を観るしかない、って限られていたと思うんです。だから、最近の音楽はチープに思われがちだし、それが時に人を孤独にしている気がするんですよね。
——そういう意味では、ライブを行う意味は大きいですね。
高橋:ライブと言っても、要は“歌を聴いてもらう”っていうことだと思うんです。自分が書いた曲を歌って、それを聴いてくれる人がいる、という空間。それを作らないと曲を作っている意味がないと思うし、聴いてくれる人と通じ合える瞬間を求めて曲を書いている気がします。
——それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。
高橋:今回の「僕らの平成ロックンロール②」は、とにかく出来た曲を並べてCDにしたアルバムなので、満足した思いがあります。これを受けとってもらって、少しでも気に入ってもらえたら、今後の高橋優のことも楽しんでもらえると思うので、どれか一曲だけでもいいので聴いてもらえたら嬉しいです。

高橋優


2010年7月、箭内道彦プロデュースのもと、シングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。“今日思ったことを今日歌う”とのスタンスを貫き通すリアルタイム・シンガーソングライター。

Official Site
Official Blog

New Album「僕らの平成ロックンロール②」
2012年12月26日発売
DVD付初回限定盤
WPZL-30492/3 ¥2,415(税込)
通常盤
WPCL-11273 ¥2,100(税込)

<収録曲>
1. ボーリング
2. 夜明けを待っている
3. 今、君に会いにいく
4. 昨日の涙と、今日のハミング
5. 微笑みのリズム
6. 発明品
7. I LOVE YOU


LIVE DVD「高橋優LIVE TOUR〜この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012 at 渋谷公会堂2012.7.1」
2012年12月26日発売
初回プレス盤
WPBL-90200/1 ¥5,775(税込)

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