オブシディアンの涙

碧い森の奥深くに
ひっそりと横たわる哀しみの湖
そこには許されぬ愛の闇にさまよった
乙女たちの精霊が眠るという

重ねた深紅の唇
聖なる泉は秘めやかな思いの果て
風に舞い踊る花びらのように
もどかしい願いはもう届かない
決して結ばれる事のない
美しき背徳

この身を投げましょう?二人で?
愛を溶かしましょう?いつまでも?
数多の時が流れ?そう?
生まれ変わる日が来るまで

湖畔にじっと佇んで
水面を見つめる一羽の淋しげなスワン
オブシディアンの涙を流しながら
乙女たちの面影を慈しむ
やがてその白き巡礼者は
天高くはばたく

すべてを消しましょう?夢さえ?
空も嘆くでしょう?いつの日か?
新たな星が宿り?そう?
朽ち果てるさだめのように

祈りを込めましょう?静かに?
永久に誓いましょう?誇らしく?
妙なる声が響き?そう?
罪が解き放たれるまで
生まれ変わる日が来るまで
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