出発(たびだち)の朝

例えて言えば 雪一夜(ひとよ)
凍(こご)えて絡(から)む 未練髪
背中の泣き顔 見えなくて
無理に作った 嘘笑い

影を追うのは もうおしまい
後ろを見るのは もうおしまい

凍(い)てつく心が ときめいて
梅の蕾(つぼみ)が 頬を染める
花の嵐が 散り急ぐ前
春が来る朝 今日が出発(たびだち)
出発(たびだち)の朝…

例えて言えば 雨一夜(ひとよ)
氷雨(ひさめ)に濡れる 軒行灯(のきあんどん)
蛇の目の透(す)き間に 見え隠れ
後ろ髪引く 戻り橋

影を追うのは もうおしまい
後ろを見るのは もうおしまい

凍(い)てつく心が ときめいて
梅の蕾(つぼみ)が 頬を染める
花の嵐が 散り急ぐ前
春が来る朝 今日が出発(たびだち)
出発(たびだち)の朝…
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