門司港レトロ

時を忘れた駅舎越しに セピアの陽が沈む
金色に染まる海峡に レトロな夜が降る
恋人達が跳ね橋から 愛を語る頃は
バーボンのグラスの向うに 星が揺れて落ちる

なぜかなつかしい はじめての街が
旅は出逢う日の為の別れのリハーサル

ハヤシライスはあの頃まで 僕を戻してゆく
パンの焼ける匂いの中で 少年になってく
いつか君を連れてきたいな 古いアルバムの
七五三の袴姿の 僕が夢見た街

汽笛が聞こえる タグボートの音も
母の呼ぶ声に聞こえた気がした この街は

ふたたびこの街に帰ってきた時には
きっとこのままのゆるやかな時間で抱きしめて

時を忘れた旅人には 心安らぐ街
少年時代のなつかしい 匂いに酔える街
時を忘れた旅人には 心安らぐ街
少年時代の僕達に 必ず逢える街
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