女鬼龍院

花の袂を ぷっつり切って
度胸二文字 さらしに巻いた
女だてらと 笑わば笑え
こうと決めたら どこまでも
異名も 女鬼龍院

土佐の高知の あばれ者
夢は浦戸の水鏡
春に背けば 花も散る
義理のたて縞 男帯
野暮は承知の たて結び
命きざんだ 金看板は
泣く子も黙る 鬼龍院

変る世間に 背かれようと
曲げちゃならない この道だけは
月も片割れ 室戸の風に
捨てる涙を 誰が知ろ
異名も 女鬼龍院
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