港町ひとり

行かないで 行かないで
引き止めて いたいのに 情ないね
背を向けて あなたの 船が出る港町
素肌を重ねて 温もりを
あげる 夢も
覚めて凍る 切なさよ

このままで このままで
ひと冬を 待つだけの 運命なら
眠れない 未練が
身を焦がす港町
淋しさお酒に まぎらわせて
いつか 逢える
恋に縋る 女です

まだ嫌やよ まだ嫌やよ
独りでは 死ぬよりも 悲しいの
愛し合う 恋など 叶わない港町
漁り火みたいな この命
燃やし 続け
好きなひとに 抱かれたい
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