柊の街−RAINY DAY−

道路を濡らす冬の雨 疲れた足をひきずり 電車に飛び乗る
スチームと香水が けだるくたち込めたまま 景色が流れてゆく
車内ずりは相変わらず スキャンダルと人の噂
どうでもいいことばかりの RAINY DAY RAINY DAY RAINY DAY
一駅過ぎるたび 街燈がともり始め
見慣れた街並も 夕暮れの雨の中
待つ人がないままの 一人のあの部屋も
薄紫の冷たい雨の中 濡れて……

駅前の花屋には 季節を忘れたような 鮮かな赤い花
吐く息の白さとは まるで裏腹のように 夕闇の中に咲く
この街を飛び出せないで この街で暮らし続けた
初めて来たあの日も確か RAINY DAY RAINY DAY RAINY DAY
二人で住もうと 誓った言葉さえも
凍えて消えていた 夕暮れの雨の中
わずかな想い出さえ あの音の向こう側に
連れ去ってゆく紫の雨の中 濡れて……

RAINY DAY 柊の街の RAINY DAY 柊の街の RAINY DAY
柊の街の RAINY DAY……
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