ひまわり(Napraforgo)

どこまでも続くひまわり畑
列車は走ってゆく ドアを開けたまま
風を受けても汗は乾かない
窓の外は ひまわり ひまわり

帽子を脱いだ若い兵士の
夏の休暇は始まったばかり
ウイスキー片手に遠くを見てる
窓の外は ひまわり ひまわり

気の良い父と働き者の母
彼の帰りを待っているだろう
彼の顔は 駅毎に
子供の顔になってゆく

午後の光が瞳の奥に
鮮やか過ぎる色を焼き付ける
瞼開けても夢は終わらない
窓の外は ひまわり ひまわり

小さな駅を幾つ数えたら
あの地平に眠れるのだろう
彼の顔は 駅毎に
知らない顔になってゆく

車掌の靴音 レールの軋み
子供の泣き声 子守唄のリフレイン
あてない旅は黄色いまどろみ
窓の外は ひまわり ひまわり
×