はづき

空は快晴 雲をちぎってく海辺の風
君を乗せてペダル漕いでスピード上げた 遠ざかる町
歪んだ世界を夢中で駆け抜けた きっと自由だった

夕暮れ赤く染めた街路樹に寄り添う影
いっそこのまま時を止めて 永遠さえもあると信じてた
だけど今は嘘で着飾った言葉並べて
いつか僕ら大人になってゆく 戻れはしないよ

君と見てたあの夏はまるで蜃気楼のように
きっと霞んでゆくから瞼に焼きつけた
君を…

遠くで微睡む葉月の雨
乾いた心に触れて すぐに通り過ぎて行く

君が流した涙は夜空に咲く花火のように
輝いてすぐ消えた かすれる声

さよなら 手を振る君に 僕は振り返らずに行くよ
季節が巡るたびにまた思い出すのさ
君を…
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