京都物語

鴨川流る 京はふるさと
春は花灯路(はなとうろ)の東山でした

祇園囃子が響く夏にも
送り火に揺られて
永遠(とわ)にあなたは眠る

二人で歩いた小路(こみち)や石畳
月夜にまぎれて隠れた恋の街

“都や御所”の紅葉染まりて
歌人が愛でたは秋の南禅寺

嵐山にて雪も恋しや
南天の実のような
赤い紅をさすわ

帰らぬ人への想い出溢る場所
幾千年もの涙の別れ道

華やぐ夜の彩りや
河原町ともサヨウナラ

二人で歩いた小路は濡れていた
月夜にまぎれて隠れた恋の街

昨日と明日を結んで帯にして
桜の花咲く頃また
京都へ
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