北の駅

この駅に ひとり立てば 哀しみをひきずる
過去から逃げてきても あなたの影背中に
海鳥が低く飛んで 夕昏れの家路に
涙を連れたわたし 何処へ行けばいいのでしょう
汽車は走る 北へ北へ走る
わたしを 残して
改札口 降りる人も
まばらな さびれた町で
寒い心だけが 長い旅の終わり探して

あすはまた 旅の女 思い出を乗り継ぎ
荷物をひとつ捨てに 見知らぬ風の岬
燈台の灯りせめて 昨日まで届けば
上りの汽車を待って もどることも出来るけれど
北へ消える 赤いランプだけが
わたしを 残して
暗い海が 泣けとばかり
この胸 ふるわすけれど
やせた心だけが いまは愛の終わり探して

汽車は走る 北へ北へ走る
わたしを 残して
改札口 降りる人も
まばらな さびれた町で
寒い心だけが 長い旅の終わり探して
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