夢さすらい

巷(ちまた)に歌が 流れてる
俺もつられて 口笛吹けば
子供の頃の 流行(はや)り歌
夢を担(かつ)いで 故郷(ふるさと)捨てて
消えて恋しい 国訛(くになま)り
なんでこうまで 心に沁(し)みる

世間の風の 冷たさが
やっと見つけた 男の道を
遠慮も無しに 通せんぼ
どうにかなるさと 歩いて来たが
吹かれ飛ばされ 流された
泣いてどうなる 情(じょう)なし東京(まち)に

そぼふる雨に 濡(ぬ)れるのは
恋のかけらか 昭和の歌か
今の俺には 傘もない
さすらう背中に 灯(あか)りをともす
路地でゆれてる 提灯(ちょうちん)に
夢をたずねて 今夜もホロリ
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