おしどり人生

こんなド阿呆に 惚れたも阿呆よ
抱けばうなずく 恋女房
おしどり人生 二十年
泣いて笑うて 憂き世坂
命ふたつで 越えてきた
おまえ…おまえ…
咲いてうれしい 夫婦花

金も甲斐性も ないない尽くし
みんな承知で ついて来た
おしどり人生 幕あきは
着のみ着のまま 飲みほした
やぶれ屋台の 契り酒
おまえ…おまえ…
幾度腹では 詫びたやら

苦労くの字に 身を折らりょうと
松のみどりは 天をさす
おしどり人生 悔いはない
明日も頼むと 肩よせりゃ
春のうす陽が 目にしみる
おまえ…おまえ…
この手離すな いつまでも
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