自分白書

本棚のすみに見付けた 色あせた教科書の
ペイジをめくれば かすかに
ほこりの匂いがした
忘れていたあの熱い胸騒ぎが
心の水面に 波紋を拡げてゆく

落書きなのかもしれない
なぐり書きのペンの文字
“早く大人になりたい”と それだけが書いてある
溜息まじりの 頬杖をつきながら
やり場のない いらだちを感じ続けていた

振り返れば冬の星
ベンチにねころびながら
こんな大人になるなんて
これが私のスティトメント

若いと言う言葉だけで 許されてたあの頃
年を重ねれば 確かに悲しみが増えてくる
いつかは俺もと つぶやけばまた寒く
臆病にならなければ 生きてゆけないのか

振り返れば冬の星
ベンチにねころびながら
こんな大人になるなんて
これが私のスティトメント

少年Aに戻れたら
今さら悔やんでみても
こんな大人になるなんて
これが私のスティトメント

あの頃 許せなかった 大人が今ここにいる
あの頃 許せなかった 大人が今ここにいる
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