百日紅(ひゃくじつこう)

ひらいたひらいた
何の花がひらいた
れんげの花がひらいた
ひらいたと思ったら
いつのまにかつぼんだ

つぼんだつぼんだ
何の花がつぼんだ
れんげの花がつぼんだ
つぼんだと思ったら
いつのまにかひらいた

ひらいたひらいた
何の花がひらいた
れんげの花がひらいた
ひらいたと思ったら
いつのまにかつぼんだ

あなたの瞳に映る 真白な百日紅
遙かな青空の 遠くに白い雲
去ってゆく季節に 取り残されるより
いっそ季節ごと 消してしまえたら
心の色も 想い出色も
咲いては散ってゆく 風が吹く
百日紅の花

あなたの瞳に映る 夾竹桃の白
坂の上の空に 白く残る月
散ってゆく花より これから咲く花を
数える方がいい 数え切れなくとも
近くて遠い 遠くて近い
ふたりの坂道に 雨が降る
夾竹桃の花

心の色も 想い出色も
明日を染めてゆく あきらめない
百日紅の花
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