窓辺の猫

HEART OF SORROW 窓辺の猫は
冬の雨を見ていた 見ていた
HEART OF SORROW ガラスの外は
春にはまだ遠い冬の街

遠くきらめく船の灯りは 旅することない氷川丸
港の霧に抱かれる様に 静かに濡れているだけ

窓の外は雨 暖い部屋の中で
外を見ている猫がいる
幸福だろうか
不幸でなければ 夢など見なくても
生きてゆけるものだろうか

HEART OF SORROW 窓辺の猫は
冬の雨を見ていた 見ていた
HEART OF SORROW 灰色の瞳の奥に
沈んだ冬の街

甘い香りのワインに抱かれに
一人で来てみたスカンディア
恋人達のはずむ言葉に
あの日を思い出すだけ

窓の外は雨
暖い部屋の中で外を見ている猫がいる
幸福だろうか
不幸でなければ 夢など見なくても
生きてゆけるものだろうか

HEART OF SORROW 窓辺の猫は
冬の雨を見ながら 見ながら
HEART OF SORROW ガラスに写る
灰色の瞳に泣いていた
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