ああ洞爺丸

あらしのなかに 泣き叫ぶ
汽笛も絶えし 洞爺丸
かえらぬみ霊 いまいずこ
地獄の海か 北の海。

君をば送る 桟橋も
明日なき旅と 誰か知る
おもかげ胸に 残れども
なつかし姿 いまは無し。

津軽の海峡(うみ)を 越える日は
かもめも翼 たれて鳴け
いくたび秋は めぐるとも
涙はつきぬ 七重浜。
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