花びら慕情

花の命の 儚さと
同じさだめか 私の恋も
燃えて散るなら あなたの胸で
女ごころの 花びらひとつ
そっとやさしく掌に
ひと夜でいいのよ 包んでほしい

白い椿の 花びらを
けむる湯もやが 淋しく濡らす
つのる想いに また逢いたさに
夢の名残りを 探しに来たの
ひとりたたずむ 湯の町の
あなたと別れた 思い出橋に

花に命が あるように
命かけだの ふたりの愛に
どうせ私は 涙の花で
散ってゆくのよ 悲しいけれど
こんな女の いたことを
わかってほしいの あなたにだけは
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