向い風

たそがれ時の窓辺の席で
あなたはじっと海を見てる
私はじっとあなたを見てる
水平線の名残りの紅で
煙草に火をつけたときあなたに
好きな人が居る事 わかった

風は今 向い風
私の心を押し戻す
ちぎれ雲がひとり踊ってる
でも悲しい恋と笑わないで
倖せの形くらい 私に決めさせて

海岸線に滞るテールランプ
あなたの右手の煙草の火がふと
赤信号に見えた気がした
もしもあなたが赤い夕陽で
私が雲なら染まるだけでいい
そんな恋もある事 わかった

風は今 向い風
私の心を押し戻す
かもめが風に逆らって
孤独な空に帰って行った
倖せの形くらい 私に決めさせて
倖せの形くらい 私に決めさせて
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