流浪の旅

流れ流れて、落ち行く先は
北はシベリヤ 南はジャバよ
いずこの土地を 墓場と定めん
いずこの土地の 土と終らん

昨日は東、今日は西と
流浪の旅は 何時までつづく
果なき海の 沖の中なる
島にでもよし 永住の地欲し

思えば哀れ、二十八の春に
親の御胸を 離れ来てより
過ぎ来し方を 思いて我は
遠き故郷の み空ぞ恋し
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