春乙女

春の眠りに 誘われて
黄金色に輝く 都の夢をみてた
恋に遊ぶ 乙女たちは
いつのときも 羽をやすめはしない

長い髪は 竪琴のよう
水辺で 恋心奏でる
誰でもひとつ 甘い罠を
きっと 待っている

男は 風を追いかけるから
罠のありか 気づかない

春の眠りに 誘われて
想い出によく似た場所へ たどりついた
恋に遊ぶ 乙女たちは
いつのときも 羽をやすめはしない

灼けた肌にふれる そのとき
燃えたつ愛おしさ 覚えて
宴の夜に ゆれる予感
森のかくしごと

男は 星をたよりにしすぎ
月のこわさ 忘れている

春の眠りに 誘われて
想い出をつくれば 涙ひとつできる
恋にゆれる 乙女たちは
いつのときも 無駄に泣いたりしない

春の眠りは めざめれば
いつのときも そこはあなたの胸
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