晩夏

夏は行く 足音もたてず
秋は来る 灰色の街に
あなたは行く 私を捨てて
別れは来る 夕闇の果てに
どうしていつでも 東京の恋は
短いろうそく 点すように
燃えつつ消えてしまうのでしょうか

愛は去る しかたないことね
夢は散る もういいじゃないの
男は云う 氷のように
女は泣く 濡れた花のように
どうしてあんなに だまされながら
どこかに真実 あるようで
冷い道を 歩くのでしょうか
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