ひばりの船唄

むせび泣くよな 汽笛の後で
白いけむりが なおのこる
心にしみる 眼にしみる
消えておくれよ 港の沖の
船もかすみに 消えたのに

瀬戸の内海 島かげほどに
想いのこして あの方と
別れみぎわの ひとことを
胸にいだいて 波止場のベンチ
じっとこのまゝ いつまでも

風になびいた マストの上の
赤い三角 旗のいろ
何故か気になる 気にかゝる
たより来るのは 明日の夜か
近いようでも 遠いのね
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