暁に祈る

ああ あの顔で あの声で
手柄たのむと 妻や子が
ちぎれる程に 振った旗
遠い雲間に また浮かぶ

ああ 堂々の 輸送船
さらば祖国よ 栄えあれ
遥かに拝む 宮城の
空に誓った この決意

ああ 傷ついた この馬と
飲まず食わずの 日も三日
捧げた生命 これまでと
月の光で 走り書

ああ あの山も この川も
赤い 忠義の血がにじむ
故郷までとどけ 暁に
あげる興亜の この凱歌
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