無器用者だと言われても

ガキの時代に夢見てた
そんな男になれなくて
いまでは三十路を とっくに過ぎた
ただの酔っぱらい
あゝ 飲めば切ない 胸板二寸
おふくろだけには 詫びたくて

生きることが 下手くそで
流行歌の ひとつも唄えない
心が古いと 言われても
無器用者だと 言われても

懐の中の塊を
そんな男の純情を
誰かが笑えば また喧嘩する
ただのがんこ者
あゝ 雨の降る夜は 道草のれん
本当は心が 淋しくて

酔えば 涙もろくなり
叱ってくれる 女もない
寂しい奴だと 言われても
無器用者だと 言われても

生きることが 下手くそで
流行歌の ひとつも唄えない
心が古いと 言われても
無器用者だと 言われても
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