雪女郎

転んでも 凍えても
道に迷って 眠っても
死んで消えない女の愛を
抱いて一途に逢いに行く
歩きながらに夢を見る
忘れられないしあわせの
雪はしんしん 降り積む中で
白い女が涙を赤くする

逢えたなら 抱かれたら
熱い吐息にふれたなら
とけてしまうと女は思い
遠い灯りを追って行く
夢とうつつの真中で
心ばかりが走り出す
雪はしんしん 降り積む中で
白い女が涙を赤くする

戸をたたき 声からし
恋し名前を 呼びつづけ
いるかいないか いら立ちながら
軒のつららを 折っている
こんな姿を 見られたら
人のうわさの 雪女郎
雪はしんしん 降り積む中で
白い女が涙を赤くする
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