白夜の小惑星

この街を抜ける、いつもの小惑星に乗ってさ。
迎えに行くよ、夜半までに着くよ。
ずっと明るい夜、君はいつも笑ってさ。
小惑星の喉元をやさしくなでる。

眠そうな目蓋、いつもの小惑星に乗ってさ。
迎えに行くよ、夜半まで待ってて。
白光りすぎた夜、僕はずっと望んでた。
振り向かず此処から抜ける手段。

退屈、淡い期待、変わらぬ日々。
足りない何かを、探したくて。

僕は君連れて、君乗せて、幾つ空くぐろう。
眠れない、君の不安除こう。
君は僕を見て、抱き寄せて、「幾つ数えよう?」
眠らない、僕の気を覗くよ。

この街を抜けた、いつもの小惑星が言ったさ。

『そんな簡単に変わりやしないよ。
日常は難しいことが絡まりあう。』

振り向いて此処とも対峙しよう。

退屈、淡い期待、変わらぬ日々。
足りない何かを、探したいよ。
僕らは。

街の片隅たたずむ、枝垂桃(しだれもも)、茂り始め。
新しい季節を感じ、何か捜し求めてる。

僕は君連れて、君乗せて、幾つ空くぐろう。
眠れない、君の不安除こう。
君は僕を見て、抱き寄せて、「幾つ数えよう?」
眠らない、僕の気を覗くよ。

僕は君連れて、君乗せて、幾つ天目指そう。
眠れない、君の重し除こう。
君は僕を見て、抱き寄せた、「一緒に歌うよ。」
眠らない、僕はもう泣き出す。

この闇を抜けて。
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