メグムミサダメキタゾラニナクノ

泣きじゃくって、涙涸れて、静かになる四角い部屋。
「まだ一緒に居たかったの。」
呟いても。

―最初は、ただ思うだけで良かったはず。
あなたが振り向いて、予想外の事で。
いつしか私だけ、頭の端までも、あなたが全てだった。
他の何より大事。

―流れる日々の中、喧嘩とかもしたし、でもそれもなくなって。
無関心が増えた。

―曇りの昼、小さい部屋、別れは突然。

泣きじゃくって、しがみついて、でもあなたは困っていて。
なのに、駄目ね。
私、理解できなかった。
もう二度と恋なんてしない。
私、ずっと一人でいい。
でもね、駄目ね。
あなた見たら、また恋する。

北から飛ぶ渡り鳥は、少しの春を優しく私の手で過ごして、
また飛び去ってゆく。

最初からもしわかっていたのならば、何も近寄ることはなかったでしょう。
『めぐむ御運命、北空に泣くの』とわたし呟く。

帰りたくて電話鳴らす、出ないあなた、でも好きなの。
だから、駄目ね。
私、いつも待ってばかりで。
最後に迷惑かけたい。
逢いに行って、待ち続けたい。
でもね、駄目ね。
私、嫌われたくないよ。

泣きじゃくって、しがみついて、でもあなたは困っていて。
なのに、駄目ね。
私、理解できなかった。
もう二度と恋なんてしない。
私、ずっと一人でいい。
でもね、駄目ね。
あなた見たら、生まれ変わっても、逢いたい。
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