低迷宮の月

低迷宮の月が揺れる、錆びた水面に浮かんでる
波が立つたび、消えそうだよ、どうせ、私は偽者さ

銀の釣り針、垂らしてほしい、そして空へ、連れてってほしい

低迷宮の月は見る、夜空に光る月を
何万キロ進んだのなら、本物になれるのだろうと

低迷宮の月は、僕には無理だよと、海鳥の道筋を、優しく照らしました。

通り過ぎる魚の群、その度、驚きゆらゆらり
これを気の小ささとするか、鋭い感受性とするか

諦めに似た、始まりだよ、今を受け入れ、明日が生まれる

低迷宮の月は見る、初めて自分の姿を
そしたら気付きました、自分だって本物なことに

低迷宮の月は、たくさんの海鳥が、ハネを休める場所に、なって笑いました。
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