冬・七夕

貴方(あなた)を迎える 蛇の目の傘を
雪が白地に 染め変える
一年は 長過ぎますわ
一人待つ身の 女には……
冬・七夕と 名を付けた
年に一度の しのび逢い

女の口から お酒をねだる
早く酔いたい 置炬燵(おきごたつ)
この指を 憶えています
憎い恋しい 指だから……
乱され燃えた あの夜が
肌を通して 蘇(よみがえ)る

一日 日付(ひづけ)が 変わっただけで
駅へ貴方(あなた)を また送る
わがままを 言っては駄目(だめ)ね
夢があるだけ まだいいの……
冬・七夕の 恋ならば
次の逢瀬も 雪見月
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