あんた

指に気合いの 息ふきかけて
男 まさりの 撥さばき
津軽三味線(しゃみせん) じょんがら酒場
思い出揺さぶる 歌よあんた
抱かれて 許した あの夜が憎い

惚れてしまえば 一途に尽くす
いのちひと筋 一の絃
お客相手の 地酒を酌んで
ほんのり酔いたい夜よ あんた
強気で生きても 女は女

津軽 下北 春まだ遠く
女 独りの 肌寒さ
逢いたかろうと 吹雪が騒ぐ
二人の暮らしは 夢よあんた
形見の筒袖 情けがしみる
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