感情線

僕に何かが 手を差し伸べて
虚ろな表情に ただ見惚れる
淡い 甘い 夢にしては鮮明だ
回る世界は速度を上げて
無口な狭い部屋を飾る空白は誰なんだ

記憶を辿れば 写真を撮られてしまったはずだ
僕は気紛れな証拠まで残してしまったのか

それは感情線から
まるで浮き出した様な抑揚に満ちた声に
揺らされる夜明け前

脆くは崩れて 色褪せてしまう時を待てば
たかが阿婆擦れの口車は大空をも飲み込むと言う

それは感情線から
まるで浮き出した様な抑揚に満ちた声に
揺らされる夜明け前
その言葉の陰には 奴が隠れているのだろう
この街から僕が飛ぶ「まさかの日」も近い

僕に何かが 手を差し伸べて
虚ろな表情に ただ見惚れる
淡い 甘い 夢にしては鮮明だ
回る世界は速度を上げて
無口な狭い部屋を飾る空白は君だった
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