行き先さえ決まらないままに
街を歩いて
見たくもない半透明の空を
迎えに行こう

人波を泳げば
早まる足並みに流されては
辿り着いた この場所で
立ち尽くす僕の耳に

聞こえたのは雨
降り注ぐ日々と声
背丈よりも小さい傘に隠れては
言葉にさえ出来なかった
いつか見た夢と ただ美しい世界に続く
あの日の答えを探す僕が
水溜りに揺れては消えて繰り返す

また季節が巡ったなら
誰かが僕の元を去る
思い出せないあの歌の歌詞が
全てを物語る

雨上がりは まだ遠く
前髪を伝う水滴が 鼻先に零れる様な
どこまでも不確かな未来に
誰よりも早く 気付いた夜には
間違え続けた日々にまでも
名前を付けて部屋に飾ろう

素晴らしい答えだ
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