風は南から

僕の家の屋根は 高く空を切り
窓辺から下に家並みを見おろす
朝露にぬれた桜の葉が
朝の光にキラキラ輝いている

今頃君はまだ 深い深い眠りの中
この僕の想いよ君の街まで吹いて行け
そして君の胸に突き刺され
今 風は南から

白い鳩が大空を舞う
夏の朝の光を目指してまっすぐに
僕は大地を両足で踏みしめ
風が吹くのをじっと待っていた

沈黙を破り捨て 今高い高いうねりが
この僕の想いよ君の街まで吹いて行け
そして君の胸に突き刺され
今 風は南から
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