夜が切ない

あんなやさしい 男の心
背いた私が 馬鹿でした
なんにも云わずに 霧ふる町へ
哀しく背を向け 消えた人
忘れたいのに ああ 夜が切ない

あの日二人が くちびる触れた
アカシア並木の 散歩道
散り敷く花びら 淋しく踏めば
ふたたび帰らぬ 遠い人
思い出させる ああ 夜が切ない

これでいいのよ 優しいひとに
いつまでかくせる 胸の傷
さよならしたのも あなたの為と
なみだにむせんで 歩く町
女ひとりの ああ 夜の切ない
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