深川百年

人の浮世は 辛いというが
木場の掟にゃ 歯がたたぬ
親子三代 さかずき一つ
守りつづけた 深川仁義
筏ながしは いのちがけ

死ぬも生きるも 笑うも泣くも
こころ次第と いうけれど
木場の男にゃ 理屈は無用
意地も人情も 丸太で裁く
晴れて笑顔の 春を待つ

木遣い一ト節 その一ト節に
絡み合わせた 夢いくつ
夢を抱えて 深川百年
人は変れど 変らぬものは
水のながれと 木場の月
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