人力一代

廻るくるまに 男の夢を
乗せて明治の 街を行く
人力一代
恋も情けも 仕事の邪魔と
笑う瞳に 涙が光る

浮世はぐるま 何故何故合わぬ
破れ障子に 秋の月
人力一代
江戸の名残りの 馬場先門に
走るひびきは 時代の響き

人の噂を 気にする様じゃ
花も咲かなきゃ 実も成らぬ
人力一代
可愛い伜の 制服姿
晴れておやじが 乗せて引く
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