今更のブルース

おとこが背中で 泣く夜は
おもかげ小路に 雨が降る
置去りの 花に今更詫びたって
元の色香にゃ 戻らない
すまないな すまないな
独りつぶやく 今更のブルース

たまには身体を 深々と
沈める酒場が あればいい
流浪(さすらい)の 旅で拾った想い出は
遠(とお)くなるほど 愛(いと)おしい
すまないな すまないな
未練みちづれ 今更のブルース

優しさだけでは 結べない
おとことおんなの 紅い糸
溜息の 青い道くさ食いながら
いのち繕う 昨日・今日
すまないな すまないな
酒にこぼれる 今更のブルース
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