川千鳥

水面を渡る 川風が
胸を冷たく 吹き抜ける
心連れ添い 支え合い
乗れば良かった 恋の舟……
鳴いて誰呼ぶ 川千鳥

無常の淵の 浮き世川
なんで二人を 引き離す
薄い肩先 黒い髪
今もこの手が おぼえてる……
連れをさがすか 川千鳥

悔んでみても 詫びたとて
恋は泡沫(うたかた) 夢しずく
泣いていないか ひとりきり
尽きぬ憂(うれ)いの 水車……
飛んで行けない 川千鳥
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