急ぎがちに歩(ゆ)くのはなぜ こんな穏やかな陽射し
子供達は 白いボール追って 芝生を駆ける
“さよなら”と横顔で あなた まぶしそうに
心が崩れてゆくけれど 何も動けない

春が空しく 桜を散らすわ
たたずむ私に 何も残さずに
あふれそうなの 笑顔も涙も
あなたを失えば すべて幻ね

永遠の幸せを いつも信じていたのね
子供達は はしゃぎ疲れ ひざで寝息をたてる
なんとなく 気付いていた 別れの足音に
戯らに 時は過ぎたのね 愛は戻らない

春が秘かに 心を染めるわ
見送るだけなら 憎みたいのに
こわしたくない 笑顔も涙も
私を惑わせる 甘い幻ね

春が空しく 桜を散らすわ
私を惑わせる 甘い幻ね
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