演歌みたいに捨てられて

北の新地で 知り合った
ちょっと小粋な 黒服に
心うばわれ 惚れました
いつの間にやら あいつのパジャマが
クローゼットに 掛かってた
服のセンスや 味の好みも
そのうえ笑顔の ステキさに
運命(さだめ)の人と 信じてた
演歌みたいに 演歌みたいに 捨てられて

暮らし始めて 一年目
ほかの女の 影を見て
何度けんかを したでしょう
いつの間にやら あいつは部屋に
帰らない日が ふえました
胸にぽっかり あいた風穴
お酒を飲んでも 埋まらない
木枯らしひゅうと 吹き抜けた
演歌みたいに 演歌みたいに 捨てられて

店が終った 雨の夜
傘を差しかけ 腕を組む
あいつの笑顔に 逢いました
声もかけれず しんまで濡れて
歩き出せない 上通り
部屋に帰れば 手紙ひとつも
残さず荷物が 消えていた
雨音だけが ひびく部屋
演歌みたいに 演歌みたいに 捨てられて

「星の流れに 身を占って…」
演歌みたいに 演歌みたいに 捨てられて

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