万葉恋歌 ああ、君侍つと

ああ 君待つと わが恋ひおれば わがやどのすだれ
すだれうごかし 秋のかぜ吹く

ああ 君が行き けながくなりぬ 山たづねたづね
むかえか行かむ 待ちにか待たむ

ああ かくばかり恋ひつつ 恋ひつつあらずは ああたかやまの
いわねしまきて 死なまし死なましものを

ああ 君なくは なぞ身よそはむ くしげなるつげの
つげのをぐしも とらむともはず

ああ かくばかり恋ひつつ 恋ひつつあらずは ああたかやまの
いわねしまきて 死なまし死なましものを

ああ ありつつも きみをば待たむ うちなびくなびく
わが黒髪に 霜のをくまでに

ああ 君待つと わが恋ひおれば わがやどのすだれ
すだれうごかし 秋のかぜ吹く 秋のかぜ吹く 秋のかぜ吹く
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