杏村から

ふられふられて 溜息つけば
町は夕暮れ 人波模様
子守唄など うたわれたくて
とぎれとぎれの ひとり唄をうたう
明日は案外 うまく行くだろう
慣れてしまえば 慣れたなら

杏村から 便りがとどく
きのう おまえの 誕生日だったよと

街のねずみは 霞を食べて
夢の端し切れで ねぐらをつくる
眠りさめれば 別れは遠く
忘れ忘れの 夕野原が浮かぶ
明日は案外 うまく行くだろう
慣れてしまえば 慣れたなら

杏村から 便りがとどく
きのう おまえの 誕生日だったよと

杏村から 便りがとどく
きのう おまえの 誕生日だったよと
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