愛の景色

南向きの窓の側で 年老いた犬が眠る
それを二人でどれくらい 飽きもせずに 眺めたの?

疲れ果てた日々は遠く 記憶の中に霞むわ
微笑み方も忘れてた あなたの頬が緩んでる

豊かな暮らしでなくても 毎日が満たされてる
今はあなたに「お帰り」と 心から言えるのね

この頃決まってあなたは 明日のお天気を聞く
庭に 蒔いた 花の種が やっと芽を出してきたね

あの頃は顔も合わさず 忙しく朝が過ぎて
残されたテーブル片し 思わずため息ついた

口数は変わらないけど 温かな気配がある
これからはずっと隣で「おはよう」と言いたいの

答えにたどり着くまでは 色んな景色に出逢う
あなたなりに歩けばいい その後をついて行くわ

いいことばかりじゃないから 幸せの意味も判る
今はあなたに「ありがとう」と まっすぐに言えるから

今はあなたに「ありがとう」と まっすぐに言えるから
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