うかれ節

人の心は紙風船 破れやすくて カラッポで
空気入れられ ふくらんでお尻たたかれ右左
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節

男と女の関係は あまり深くは考えない
上になったり下になったり 白い蝶々の つがい飛び
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節

先のことやら 明日のこと あまり深くは考えない
つもるつもりがつもらない夢ははかないぼたん雪
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節

せめて今ある幸せは あまり深くは考えない
ため息一つでタンポポの 綿毛みたいに飛んでゆく
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節

運が良ければ そりゃいいが あまり深くは 考えない
つかめそうでもつかめない 水に浮かんだ おぼろ月
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節

人のいのちは 日めくりの 暦みたいに 減ってゆく
暦ちぎって投げてみりゃ軽いいのちが宙に舞う
ふわふわ ふわふわ ふわふわ ふわふわ うかれ節
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