たったひとり

青い空を 仰ぎながら
夢の続き 聞いていた

丘に向かう ゆるい坂道は
午後の陽に ふたりの影 長くのばした

新しい花が咲いて 季節はうつりかわるけど
私の瞳には いつも同じ風が吹いている

たったひとり ひとりでいいの いとしいひとなら あなただけ
欲しいものは もう何もない 思い出は消えないから

さみしい日も笑っていたい あの日 約束したように

町も人も 急ぎ足で行くわ
大切な景色さえ 昨日に変わる

ふとした風の中に 声を探してしまうけど
いきなり泣きそうになる そんな夜もあるけれど

たったひとり あなたひとりを こんなにもつよく愛せたから
光だけを 胸に灯して こらえて歩いてゆく
(こらえながら歩いてく)

またいつか会えるでしょうか あの日 約束したように
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