久遠の河

もう そこには
風の音(ね)が響き
そう 誰もが
新たな種を蒔く
古(いにしえ)の詩(うた)を語る
壁の跡に

岸辺を
砕く波
なにを憂うの
まだ

別れた
人の名が
消えないように
哀しみも
包み込んで
許しましょう いま

涙の向こうへ
また光は射すから
大河(たいが)の流れに
この魂(こころ)をあずけて
水に舞う月のように
たとえすべてが夢でも
どんなときも
生きてゆける

苦しみが
いつか愛に
報われるなら

教えてください
なぜ命は争う
答えてください
この絆が問うもの
何処も同じ空なのに
雲は時に傷を負う
雨を呼ぶ

涙の向こうへ
また光が射すまで
大河の流れに
この魂(こころ)をあずけて
水に舞う月のように
たとえすべてが夢でも
遥かな道
生きてゆこう
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