フロントグラスの星空

別れる間際は何故
こんなにも切ないの?
突き刺さったあなたの
あの言葉

さっきから部屋の前
道端に車 停め
あなたは黙ったまま
そのままで

微かに動く
あなたのその口唇が
もどかしくて
なぜか愛おしいんだ

フロントグラスの星空 今日も
空で 煌(きら)り輝くよ
淡い月の光を浴びながら
あなたといるだけで
あの星のようにやさしくなれる

風が雲を運んで
月はおぼろに染まり
あなたは淋しそうに
うつむいた

言葉無くとも
時間は流れてゆくよ
この気持ちを
取り残したまま

フロントグラスを打つ雨の音
不意に 静寂を破る
雨の粒が大きくなってきた
もうすぐ止むのだろう
いまのあなたは もうひとりじゃない

言葉は時に 離れゆく心を
引き止められるけれど
でも何気ない 言葉は不意に
愛を遠ざけてしまうんだ

フロントグラスの星空 今日も
空で 煌(きら)り輝くよ
淡い月の光を浴びながら
やさしくなる心
あなたがそばに ただいるだけで
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